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2010年2月 8日 (月)

30年前の TV カメラ

 納戸を整理していたら未だ学生の頃の写真が出てきた。30年近く前だろうか?

 TV TOKYO が東京12チャンネルだった頃、学生とは言え半年の契約社員扱いで TV カメラマンのアシスタントを経験した。

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なんだか老けた顔してるけど未だ10代だった。

アシスタント職だから本番でファインダーを覗くことはなかったので自分の絵がオンエアされたことはない。

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”ザ・ヤングベストテン” でのリハーサル中だと記憶している。

一番右が堀ちえみ さん、右から2番目が田原俊彦 さんだったと思う。レギュラーにはしぶがき隊、少年隊が務めていた。

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”ヤンヤン歌うスタジオ” の後番だったかな? ”ヤンベ” は人気アイドルをゲストに招いてコントを行ったりと、それなりに人気の歌番組だった。

カメラマンがペデスタルに足を掛けている理由は、ドリーするときに足で蹴り出す為。丸い輪っかが方向を決めるハンドル。

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この頃のスタジオ・カメラは勿論 4:3 のアスペクト比で撮像管は3本の真空管だった。

民生では CCD も既にあったが、TV 業界では長いこと、ブラウン管と撮像管、送信出力管 は真空管を捨て去ることが出来なかった。

 スタジオ TV カメラの話を少し書いてみる。

 オートフォーカス・レンズは一般的でなく、ズーム(前後方向)もフォーカス(回転方向)も右手のダイアル、ドリーを足で、左手でパン操作を同時に行っていたので、カメラの操縦はそれなりに職人芸が必要だったと言える。(今でもフォーカスやズーミング以外は変わりはないと思うが)

 ビュー・ファインダーは白黒で、R / G / B チャンネルの何れかを選択する。特に理由がない場合は G(緑) チャンネルを使う。理由は G チャンネルが一番カラーのコントラストに近い為。

 ファインダーのタリーランプが灯るとスイッチャーが自分のカメラの絵を拾っている状態となって緊張が走る。同時にレンズ上方のカメラ番号が赤く光ってタレントに活きているカメラを知らせる。リハ中に女性タレントの胸元 UP を狙っているとスイッチャーが絵を拾ってくれるので楽しいが、バラエティー番組と違って歌の収録では予めカメラ割りが決まっている。どのフレーズでどのカメラがどういうアングルで撮影するか台本に書かれているので、カメラマンの創作余地は殆どないと言える。カメラ割りは演出家の仕事なのである。それでも演出家の意図を汲んで最善の作画に専念するのがプロの仕事。

 逆に、台本があってない様なバラエティーではカメラマンは思い思いの絵を撮ることが出来るが、別のカメラにタリーが回っている時に他の絵を撮ろうとしてカメラをブイっと振り回した途端にタリーが回ってくることがある。最近の TV で生放送を見るとこんなお粗末な場面を見なくなったのでインカムからの指示があって動いているのだろうか?

 タリーランプ。タレントなら誰でも知っている存在だが、素人はこれを知っていてはいけないらしい。実は 20年位前にバラエティー番組に出演したことがあって、今は亡き山城新伍さんから名前を紹介されたときに ”カメラ目線” してしまった。オンエアでは別の絵に差し替えられていたが、素人はカメラ目線してはいけないらしく、カメラマンのインカムから漏れる ”お二階さん” の声が ”ロングロング” と怒鳴っていた。それ以降もの凄く遠い位置からのズームで狙われることになったので、意識してレンズと目を合わせない様に務めた結果、俯(うつむ)きがちな顔ばかりがオンエアされた。

 カメラ・アシスタントをしていたスタジオでは ”顔” と言ってスタジオ内のカメラの色味を全て合わせる為に(これを行わないとカメラを切り替える度に色が変わって見る側が不快を感じてしまう)、標準的な日本人の顔の色をしていた自分はタレントの代わりにステージに立つことが多々あって、当たり前にカメラ目線していたので、タリーが光ると目線を送ってしまう癖が付いていた(笑) 松本伊代の振りを踊って遊んだりしてた www(伊代はまだ.じゅうろくだから~~)

 Dance×Mixer で動画を作っていてカメラ・モーションを当てていると、この頃を思い出す。時間が不規則で帰りが深夜になることは当たり前だったけど、アイドル大好きだったこともあって、時間が経つのがあっという間で本当に楽しい職場だった。本職になることも考えたけど、コンピュータ業界に就職してしまったのよね。

 あの時代は歌番組が沢山あった。TBS 「ザ・ベストテン」は憧れの歌番組で、フジ TV 「夜のヒットスタジオ」のカメラは芸術だった。

 久しぶりに本物のカメラで遊んでみたい…

ひでのブログ https://hidekyan.cocolog-nifty.com/blog/

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